導入されてませんが帰りが遅い。yasukanaさんへ4

 元気だなあ、yasukanaさん(^^;)。続けて「4」へお返事、です。

1入り口・出口改革について
なるほど、入り口が総務省で、出口が財務省と言う表現は知りませんでした。
郵政改革には入り口と出口の改革が不可欠だと思っていましたので、出口は財政投融資制度を見直す現政権に問題は無いと考えていました。
財務省改革に具体的な問題提起はなされているのですか?

お返事ありがとうございます。まさに問題の一つはそこにあります。今回の改革は「郵政公社を解体する」という改革です。もちろん、「まず入り口改革だ、次に出口改革を『するつもりだった』」のかもしれません。しかし、なぜ「入り口改革だけを先にするのか?」「出口改革はどのようにするつもりなのか?」という説明は聞き及びません。
そもそも、小泉さんが元々唱えていた通りの「郵政民営化による経済効果」を達成するために出口改革が絶対必要なのは明白なのに(資金の運用先が今までと同じなら、それこそなんのための民営化?ということになるわけで)そこに触れない。政府案自体が実は『民営化じゃないんじゃないの?』という疑問のある中で、強引に「私が民営化だ。反対する奴は反民営化論者だ。さあどっちに投票するんだ。選べ」…って、そりゃないよ小泉さん、てことなんです。
財投改革はさらに必要だと思います。が、本質的な所で「本当に日本人は『民営化』に関する覚悟があるのか?」「公務員叩きの延長…くらいに思ってるんじゃないでしょうね?」という疑問もちこっとあります。それについて、昨年の「年次改革要望書」を探すついでにこんなブログがあったので、ちょっとリンクしておきます。'05.8.11あたりの記述は割と分かりやすいなあ、と思いました。

2民主案の弱さ
それよりも無視された本当の原因は、これまでのやり取りでも触れてきましたが、民主の主張がはっきり言って弱いと言う事です。

まず、民主が一枚岩ではない、という指摘については「自民党もまぁそうだからこうなったわけで」ということで。ちなみに、行きがかり上民主党を引き合いに出してますが、私個人の思想信条は彼らの一部とは重なる部分があるにせよ、支持するというほどではないです。これは余談。
で、もう一つ、民主案が数字の裏付け等しっかりとした土台に基づかない、というのはおっしゃる通りかもしれません。しかしそれは結局「政府案はそもそも官僚が主導している分、正確」だからという側面が大きいのではないかと思います。民主のマニフェストに近いせんで改めて官僚を指揮して立案させれば、また違ったものが出てくる可能性自体はあると思います。ただ、それだけの指導力を(自民党がもてているかすら怪しいのに)民主党に期待できるか、と言えば相当難しいですね。
ちなみに、今回の選挙結果がどうなればいいとjo_30が思っているか、をお話しておきます。ここまでの話の流れで大体理解していただいたとは思うのですが、

  1. 選挙後の政権移動は不必要(有害)、ただし公明党の躍進は避けたい
  2. 自民党単独過半数(勝利)は避けたい
  3. 民主党議席減(敗北)は致命的
  4. その他、は割と『どうでもいい』

以上を鑑みた結論とは、自民が微減、公明現状維持、国民新党微減(民主からの離脱組含め)、民主微増(一部が国民新党へ流れ結果は大幅増ならず)、共産微増、社民…はまぁ(ただし辻元は当選)、その他…はまぁ、どうでも…という感じ。最終的に国民新党自民党は再度条件つけて手打ちして欲しいですね。それが保守本流に期待される役割というものだと思います。民主の一部と自民の一部のメンバーチェンジで済み、かつ小泉さんがここでちょっと引っ込む、というのが理想的かな、と。

話題の「刺客」さん達は、実は小選挙区で本当に勝利をもくろんで立つのではなく、小選挙区候補といいながら実は比例区目当ての「アイドル候補」みたいです。つまり小泉さんは「小選挙区で敗北しても、その分比例区で勝利するから圧倒的な負けはない」という戦法に出たわけですね。まあ安全策というか、彼のブレーンはやっぱり冷静なんだなと思いました。はなばなしく「刺客」を立てて比例区で自民の票を増やしつつ、かつ刺客の立った「小選挙区」の勝利は国民新党の人に譲り分裂選挙を避ける……うまくすればそこに民主支持票も取り込む、としたら、民主その他の政党は見事にはめられているということになりそうですね。これは悪い方の予想。

ただ、ひょっとしてこの作戦誤算があるとすれば「小選挙区は『刺客』へ、でも比例は一応民主に入れてみるかな?」という人が沢山でてきた時ですね。これをどう避けるのか、が今後の自民党の選挙戦略になると思います。なんてちょっと無責任に予想してみたり。まあそれでも、これから先20日あまりの間に、何があるかは分からないですからね……。

(追記)
おとなり日記みて思ったのですが、今回私の言ってること、なんだか
平沼赳夫にそっくり……orz