4月1日だというのに

全然嘘を吐かなかった。
…という嘘。
これだとパラドックスにならない。
しかし「さあエイプリールフールだから嘘を吐くよ!」と言って嘘を吐かなかったとするとそれは自己言及型パラドックスに成りうる。つまり
・「嘘を吐くよ」と言ったのが真実ならば嘘を吐かなくてはならない。
・しかし「嘘を吐かなかった」のなら、「嘘を吐くよ!」と言った台詞が嘘になる。
「嘘を吐くよ!」が嘘だとすると、彼の宣言は実行されたことになるが、そのためにはその発言は虚偽でなくてはならない、つまり彼は嘘を吐いてはならないことになってしまうという矛盾。自己言及型パラドックスは、解き得ないことが既に証明されている。これはつまり結局人間の論理が不完全*1であるということの証明なのである。

*1:この場合の不完全とは狭い意味では「論理で世界の全てを記述できないこと」を意味し、広い意味では一般用語として「大した物ではない」という程度のニュアンスを意味すると考えて下さい。