安倍内閣の右往左往

ワシントン・ポスト、安倍氏の歴史認識を批判

 社説は、小泉首相靖国神社参拝が「中国など隣国の反日感情を無用に刺激した」と指摘。安倍氏について東京裁判の正当性に疑問を呈している、戦後50年の村山首相談話(95年)を踏襲していない――ことを例に挙げ、「安倍氏は過去を美化することでは小泉首相を上回る」と懸念を示した。 (asahi.com

これに対して、先の国会答弁を使って駐米大使が反論したそうです。
同社説に対して駐米大使反論

北野公使は、首相が先の国会代表質問の答弁で東京裁判に反対せず、過去の植民地支配と侵略におわびと反省を表明してきた日本政府の立場を変える意図がないことを明確に示したと説明。「平和主義を薄めようとしている」との同紙の論評に対し憶測に基づき、読者をミスリードするものだ」と批判した。(asahi.com)

ははぁ。ならばこの記事も「憶測に基づき、読者をミスリードする」ので批判されなきゃいけませんな。
代表質問、首相、終始安全運転

例えば、首相が一議員の時代には批判してきた「アジア諸国の人々に対し多大な損害と苦痛を与えた」とする「村山談話」を、政府として踏襲する考えを示したのは、平成10年に、当時の江沢民中国国家主席小渕恵三首相の間で確認された日中共同宣言に村山談話の「遵守」が盛り込まれていることが影響している。代表質問の答弁で、首相が外交文書の内容を一方的に覆すことは国際儀礼に反する。「過去の負の遺産」(首相周辺)に縛られざるを得なかったのが現実だ。(産経新聞

産経新聞の伝えるトコロによると「首相周辺」で、村山談話は「過去の負の遺産」とされていることになっております。憶測によって首相が日本政府の過去の方針に批判的な意図を持っていると読者をミスリードしておると思うのですが、これには政府関係者から反論はないのでしょうか?
誰も反論しないということには、これは別にミスリードじゃないのか、それともワシントン・ポストには反論しても産経ごときが流す風評には政府として反論する必要もないと考えているのか、どちらかなのでしょう。
どっちにしても面白い話です。*1
小泉が安倍さんになっただけで、いきなりこれだけ迷走してくれるとは思わなかったのでちょっと驚き。キャラクターの違いですかね。あるいは「人気」に逆に縛られたのか。
…と思ってたらこんな記事が。
小泉元首相、安倍首相を激励

安倍首相は4日、小泉前首相に電話し、自らの国会答弁について「棒読みだと非難されている」と嘆いた。小泉氏は「おれも最初はそう言われた。人によって答弁を変えることはできないので、めげないで同じことを言い続ければいい」と激励したという。 (asahi.com)

いや、その手、安倍君には無理だと思う…。

(追記)
おそまきながら追記。迷走する安倍くん、A級戦犯の戦争責任も認める、と述べたそうな。知らないうちにいつのまにかこの国は民主党政権になっていたのでしょうか?ヽ(。_°;)ノ?
先の戦争、指導者の開戦責任認める 安倍首相

安倍首相は、東条内閣の商工相だった岸元首相が太平洋戦争開戦の詔書に署名したことを問われ「開戦の結果、アジアの人たちに多くのつめ跡を残した。指導者には祖父を含め大きな責任があった。政治は結果責任だから当然、判断は間違っていた」と述べた。(Iza!ニュース by産経新聞社)

(追記2)
北朝鮮の核暴発…じゃなくて実験に絡んで、ついでに非核三原則堅持発言も飛び出しました。
★首相、非核3原則を堅持=「核保有の選択肢ない」−衆院予算委

公明党の東順治副代表は、北朝鮮の核実験実施発表を契機に日本国内で核武装論が浮上しかねないと懸念を示した。これに対し、首相は「核保有という選択肢は全く持たない。非核3原則は一切変更がないということははっきり申し上げたい」と言明した。

どう見ても民主党政権です。本当にありがとうございました。

(追記)
教育再生機構」とかいう変な団体に文句付けられてる。
http://kyoikusaisei.blog73.fc2.com/blog-entry-24.html
かわいそうな安倍内閣

*1:両方だったりして。