無期懲役と終身刑

裁判関係の文章を読んでいて、自分の勘違いを知ったのでメモ代わりに。
無期懲役刑に関する誤解の蔓延を防止するためのブログ→リンク切れにつき、こちら「無期懲役刑の性質」を御覧ください。

読む前の私の誤解

・外国には終身刑があるが、日本には終身刑が無い
・日本の無期懲役は、ほとんどがせいぜい10数年で出所してくる。
・その意味で、「無期懲役」と「死刑」の間には大きな開きがある。
・「無期懲役」は死刑に比べ、良く言えば人道的だが悪い意味では甘い刑である。


これらは全て完全に誤解だ、という話。


引用先ページを参考に自分なりにまとめてみると

・「無期懲役」における仮出所は刑の終了を意味しないので、保護観察は一生続く。つまり無期懲役とは「終身(の)刑」である。諸外国における「終身刑」でも大抵の場合仮出所は認められており、両者の差はほぼ無い。
・法律上は10年から仮出所の可能性が発生するが、直近3年間の仮出所者で在所20年を下回るものはいない。平成17年度の仮出所者の在所年数平均は27年。ちなみにこれは諸外国の終身刑の運用よりも厳しい
・そもそも仮出所が事実上認められない「特」扱いの者もおり、死ぬまで仮出所が認められなかった者も居る。考えようによれば、一生終わらない、終わりが分からないという意味では、死刑よりもキツいとも言える刑である。
・つまり死刑≧無期懲役終身刑位の理解が妥当。

なのだそうだ。
なのにマスコミが、大衆不安を煽るかのように「無期懲役は甘い」系の報道を繰り返す(事実私は上のように誤解していた)のが逆に犯罪に対する抑止効果を低下させているのではないかと指摘している。


主旨に同意するとともに、自戒の意味をこめて取り上げ紹介する次第。
参考:http://d.hatena.ne.jp/muffdiving/20070525/1180094525
ついでにこの人のサイトの別ページで紹介されていた動画、懐かしく思い出したのでこちらでも紹介。
罪とは何か、償いとは何か。人が人を赦すというのはどういうことなのか、を考えさせられる歌。
ちなみに自分は高校時代にこの曲を聴いて、車の運転は絶対に安全にしようと心に誓った。総運転㌔数は既に地球を一周してると思うけど、幸いなことにまだ人身や重大な事故を起こしたことがない。この歌のお陰だと思ってる。今でも前奏を聴くだけで涙が出そうになる。国土交通省はこの歌だけを持ってして彼を国民表彰すべきだと思う。結構マジメに。
「償い」さだまさし(アルバム「夢の轍」'82発表)