id:hkt_oさんの問題提起(http://www.hatena.ne.jp/1105416609)に

  • hkt_oさんの「ビジネスとして使える「はてな」にするために」という意図も理解できなくはない。が、現状で「質問者による回答削除権」を導入し質問者の立場を更に強くすることは、ますます回答者を減らす結果を引き起こしかねないと思う。多分それは、見えている「はてな」像の違いなのではないか。
  • 現状において「質問者はお金を提供している/代わりに情報を得ている」わけだが、回答(専業)者としての立場から言うと、回答者もまた「時間を提供して/ポイントを(楽しみを)得ている」わけで、一見したところ見えてくる質問者「お金」と回答者の「情報」という取引は、実は虚構に過ぎないと思われる。それは、質問が終了しても「いわし」に回答を書き込む回答者が存在し、それに対して何の義務もないのにポイントをつける質問者がいることを見ても分かる。両者とも実は「はてなという場」に対して金や時間という参加料払って参加しているわけで、取引相手はどちらも「はてな」という場なのだ。当たり前だが回答者に「回答する義務」など何もないわけで、多くの回答者をここに縛り付けているのは、
    1. ダイアリーなどの有料オプション代をささやかに稼ぐため
    2. サービスを使わせて貰っている恩返し
    3. 知的好奇心
    4. 誰かの役に立っているという「実感」

などではないだろうか。

  • そう言うと、質問者の立場からすれば「いやいや、それはポイント目当てでしょう」と言われるかもしれないが、実のところ「ささやかなポイント」それ自体は、本当は電気代+通信代にすらなっているかどうか疑わしい。電話予約するとあとで電話代を返してくれるレストランがあるが、そんな感じ。電話代を返してくれたからと言って自分がそのレストランに「雇われている」とは普通考えないわけで。だから、はてな回答者にプロフェッショナルなサービスを期待するのは間違っている。せいぜいのところ、そういう「気持ちのいい店」がずっと繁盛するように「店にとって良い客であろうとする」位が関の山ではないか。「はてな」は人の「善意」で運営されている、と言われる所以がここにある。なのに、質問者という名の「別種の客」(少なくとも回答者から見れば)が回答者に対して店の主人然として振る舞うようになったら、「質問者にとって」の使い勝手が一時的にあがるとして、はたして回答者は回答し続けるだろうか?むしろ多くの回答者がはてなを去る可能性の方が高いと思う。
  • 今求められているのは、「質問者にとっての使い勝手」のみを考えた変革ではなく、「はてな」という店全体の使い勝手であり、そのために「良筋の客を増やすこと」なのではないか。「ビジネスはてな」というのは、その「良筋の客」が確保できた上ではじめて成り立つおまけのようなものであり、それがはてなのメインビジネスになることはあり得ない、その方向で「発展」を目指すことは、むしろはてなの可能性を閉ざすことでしかないと思う。
  • (付記)じゃ、「ポイント」って何なんだよ?と言われるかもしれない。自分の感覚としては「ポイント」は、客同士が気持ちよく過ごすために交わす「あいさつ」や「好意」を数量化したものに過ぎない。「ありがとう」とか「ごめんなさい」と言う代わりに、10pts払いなさいよというシステムが存在するのだと思う。無駄にポイントをまき散らしている人もいるが、上手にポイントを使っている人はその辺が分かっている人だ。例えばよく見かける「見つけてくれた人には高額ポイント!」とか「ずばりの答には1000pts差し上げます!」とかの煽り文句を見ると、正直「分かってねぇなぁ……」としか思わない。私なら、たとえそれが10ptsであっても、心のこもったコメントや、そのあとダイアリにでもなんか書き込んでくれる方が百倍嬉しい。あるいは、「はてな」という店を気持ちよくするための質問なら、もらえるポイントが1ptsだろうが時間を惜しまず回答する。そういうことなんだけどもね。
  • (付記2)だから私は「均等割」が嫌いだ。誰にでも「こんにちは」と同じ儀礼的あいさつしか出来ない人に見えてしまう。過去質問を見て均等割ばかりしてる人だとハッキリ言って回答意欲が非常に下がるので、私に回答されたくない人はどんどん均等割してください、という感じです。いや、ほんと。