一日を寝て過ごす

 とはいえ、一日寝て過ごすというのはなかなかできることじゃないですね。ごそごそ起きたり物を食ったり本を引っかき回したりネットをいじったりする。自分でも落ち着かねぇなあと思いつつ所在なさをどうにもできない。幸いにして病気でベッドに寝たきり…などになった経験がないので、いざそうなると自分がどう対処するのかどう対処できるのかできないのか想像がつかないんですが、そういう状況向けの人生哲学を編み出しておくことが重要なのかなぁ、とちょっと思ったり。最近身の回りで床につく人が増えたのでそんなことを考えたりしているわけです。
 安楽椅子探偵って奴がありますよね。昔はあんな風に、動けなくなると知や想像力の方面に人間の能力が発達するのかなと思っていたのですが、どちらかというとそうではない気もしてきています。動けないからこそ、動くこと・身体への関心や、そこから広がる精神的な感性の世界への興味が広がるのではないでしょうか。それが上で言うような「人生哲学」になるのか、それとも自分を一層苦しめることになるのかはよく分からないのですが。