資本主義とはもっとも原始的な社会システムなのかもしれない

…という視点から書かれたイスラム文明論。正しいか正しくないのかは知りませんが、面白いのでメモっておきます。
ちなみに、イスラム教が生まれた当時のメッカの状況説明として「コラプサー」という概念が途中で出てくるので以下の二つもメモっておきます。
世界のコラプサー(崩壊星)化
コラプサーとは

実はメッカとは砂漠の中の町でありながら、戦争の影響で『突然超経済都市』になってしまった世界史上でも特異な町であったとか。そこであらゆる既成の社会秩序や道徳が崩壊した結果として生まれてきたのがイスラム教だったのだ…というお話なんですが。

このためそれまでさびれた砂漠の小都市でしかなかったメッカに、突如として世界中の富と繁栄が流れ込むようになってきてしまったのである。突然やってきた金銭的繁栄が社会を道徳的に破壊せずにいることは稀であり、この金銭的繁栄と道徳的頽廃が逆にイスラムの培養土となったのである。
 この砂漠の隊商都市の経済的繁栄は、他の場所では考えられない特異な社会的状況をもたらした。すなわち社会の中で軍事的要素がほとんど発達せずに経済部門だけが異常に発達するということが起こったのである。実際こういうことは他の世界においてはようやく現代の、核兵器とコンピューターの時代になって初めて可能となったことである。

面白いですね。