今更ながら読む

さらば外務省!―私は小泉首相と売国官僚を許さない

さらば外務省!―私は小泉首相と売国官僚を許さない

いまさらのようにこの本を読んで、この2月に閉鎖された著者のHPを見に行った。その最終メッセージから。

この半年間は今までの5年間以上に重要な時期です。国際情勢も国内問題も、深刻な問題が加速度的に進んでいく半年になります。それにもかかわらず日本の政治もメディアも国民も、何とかしなくてはならないという切迫感が皆無であり、テレビでは深刻なニュースがすべて言いっ放しのワイドショー化となっています。
そういう状況の中で自分は、我々はどうすればいいのか。それはしばし言論を止め、これから起きるであろう激変の世の中を、息を殺して見守る事だと思うのです。そして起きうる大混乱の犠牲者にならないように、巻き込まれないように、各人が自己防衛をはかりつつ、大混乱から生ずるあらたな日本の国づくりに備えてエネルギーを蓄積し己を磨くことです。
それは必ずしも選挙を繰り返したり、新たな政党に参加したりといった、従来の政治活動である必要はありません。むしろ従来の政治から決別するところから何かが生まれるのかもしれません。

考えさせられる発言である。
自分は著者ほど強く継続的に政治的メッセージを発してきたわけでもなく、ハッキリ言えば政治にかける思いも無い*1。だから「やるだけやった、今はもう…」などと発言するような権利は無い。しかし

日本を滅ぼす教育論議 (講談社現代新書)

日本を滅ぼす教育論議 (講談社現代新書)

…と二つ続けて「官僚/元官僚による告発」を読んで、日本の行政がある種のデッドロックにあるというその雰囲気はよく分かった気がする。

*1:ハナから絶望感のようなものがあるだけだ